ポルシェよりふりかけの方が高い? ― 価値は「どう見るか」で変わる

頬を撫でる冷たい風に、冬の深まりを感じる季節となりました。街にはクリスマスに向けて、イルミネーションで飾られた景色も見え始め、どこか忙しなくも心が弾む時期ですよね。ぜひ寒さに気を付けながらも、1日の中でホッと一息つける時間を見つけながら、忙しさに負けずにお過ごしください。

さて、突然ですが、「グラム単価で考えると、ポルシェよりふりかけの方が高い」という話、ご存知でしょうか?これは福岡県のお寺の住職が掲示板に貼ったメッセージで、なんだか笑ってしまうような話ですが、実際に計算してみるとこれ、本当にそうなんです。ふりかけ1袋がだいたい30グラムで200円だとすると、グラム単価は約6.7円。一方、ポルシェと言っても色々ありますが、価格が800万円ほどで車重が1,500kgと仮定すると、グラム単価は5.3円ほど。確かに、ふりかけに軍配が上がります。これは、物の価値が「どんな見方をするか」で変わることを教えてくれる興味深い一つの例と言えます。

また、最近話題になった「バナナを壁に貼り付けたアート作品が9億円以上で落札された」というニュースもありましたよね。スーパーに行けば100円で買えるようなバナナが、「アート」になることで、一気に価値が跳ね上がる。これもなかなか衝撃的なニュースでしたが、物の価値を考えさせられるもう一つの例と言えるでしょう。この世の全てのものに固定された価値はありません。そこにどのような価値を見出すかは私たち次第。大事なのは、「何を見ているか」ではなく「どう見ているか」にあります。

この話で思い出されるのが「世界一幸せな国」と呼ばれていたブータンの話です。かつて、ブータンは経済成長よりも国民の幸せを重視する「GNH(国民総幸福度)」を政策の中心に据えていました。しかし、近年では幸福度が急落。2019年には世界幸福度ランキングで95位にまで落ち、それ以降ランキングに登場していないそうです。その理由のひとつとして挙げられているのが、情報の流入。以前のブータンは情報鎖国状態で、他国の生活と比較することがありませんでした。しかし、近代化が進み様々な他国の情報も入ってくることで「他人との比較」が始まり、それが幸福感を下げてしまったと言われています。では情報鎖国が続いていた方が幸せだったのかというと、そういう話でもないですよね。結局のところ、問題の根本は「何を見ているか」ではなく、「どう見ているか」。たとえ他人と比較しやすい環境にあったとしても、私たちが自分への見方を変えることができれば、幸せの感じ方も変わるはずです。

さて、今年も残りわずか。皆さんにとって今年はどんな1年でしたか?楽しかったこと、つらかったこと、いろいろあったかもしれません。でも、この1年を「最高だった!」と評価するか、「つまらなかった」と評価するかは、あなたの心次第。その素晴らしさを、その価値を決められるのは他の誰でもなく、自分自身だけです。気持ちの良い一年の締めくくりができるように、今年最後の1ヶ月を、自分らしく過ごしていけると良いですね。