暑い季節のパンの保管方法

雨続きの毎日、ジメジメとした梅雨の到来です。
なんとなく心も沈みそうな空模様ですが、
降り注ぐ雨は農家さんにとっては恵みの雨、地球にとっては貴重な水資源。
川や地下を流れ再び海に戻り蒸気となって空にのぼり、
ぐるぐると循環しながら地球を潤します。
なんと一周するのに数ヶ月から数千年かかる場合もあるそうです。

今手のひらに落ちた一雫の雨が、どこを何百年旅してここに辿り着いたのだろう
と思いを巡らせてみるのも素敵ですね。
傘を叩く雨音のリズム、曇り空に咲く優しい色合いの紫陽花。
梅雨も案外悪くないかもしれません。

さて、気温も湿度も上がり様々な食品が傷みやすくなるこれからの時期は、
台所を預かる主婦の皆様も、私たちパン屋さんにとっても大変な季節です。
カビが一番活発に活動を始めるのが気温20℃~30℃と湿度80%以上。
まさに、この梅雨の季節です。

特にハローエレファンのパンの生地には保存料などの添加物を使用していない為、
自然の食材が傷むのと同じスピードで傷みます。
食べようと思って楽しみにキープしていたパンが、いざ食べようと思ったらかびていた・・・
これほど残念なことはありません。
なるべく早く召し上がっていただくのが一番ですが、
なかなかそうもいかない場合もあるかと思います。

そんな時のパンの保管方法としてお勧めなのが、冷凍保存です。
冷蔵庫でもカビの発生は食い止められますが、
冷蔵庫の温度帯(4℃前後)はパンに含まれるデンプンの老化が早まり、
またパンに含まれる水分の蒸発も進んでしまう為パサパサになりやすく、
パンの保管に適した環境とは言えません。

もし購入してから食べるまで24時間を超える場合、
冷蔵ではなく冷凍保存していただく事をお勧めします。
サンドイッチなどの生野菜を使っている調理パンは冷凍に不向きですが、
それ以外のパンはほとんど冷凍での保存が可能です。

冷凍する時に気をつけて欲しい点が三つ。

一つ目は新鮮なうちに素早く冷凍する事。
その為には購入したパンの仕分けが大切です。
今日食べるパン、明日以降と分けて、すぐに食べない分を冷凍してしまいましょう。

二つ目は、大きなパンはなるべく切り分けて小分けにして冷凍する事。
大きいまま冷凍してしまうと、解凍する時に困ります。
また小分けにしてあると冷凍されるまでの時間も短く済むので、品質の劣化を防げます。

三つ目は、極力パンが空気に触れない状態にして冷凍する事。
冷凍状態でもパンに含まれる水分は徐々に外側に逃げていきます。
できればラップやホイルなどでつつんで冷凍すると匂い移りも防げて良い状態を保てます。
冷凍したパンは2~3週間程度を目安に食べていただくことをお勧めします。

解凍する際は、包んだ状態のまま常温にしばらく出しておくと自然解凍されます。
食べる前にトーストしていただくと食感も香りも戻り美味しく食べられます。
トースターで焼く際は予熱でしっかりと温めてから焼くと、
水分の蒸発を最小限に防げて美味しく焼き上がりますよ!

食パンなどは凍ったまま焼いてしまっても構いません。
具材が入るパンは焼き上がった後にすぐに取り出さず、
余熱で中までしっかり熱を通してあげましょう。
保管方法に気をつけて美味しくお召し上がりください。

〜ベンチタイム2023年6月号より〜