砂糖の力

プロの料理人の世界では
「料理の質は素材で95%決まる」
という言葉があります。

作り手が手を加えられるのは残りの5%。
少し大袈裟な表現なのかもしれませんが、
料理において素材の持つ意味はそれほど大きいと言えます。

ハローエレファンのパンの美味しさも、
パンに使われる素材一つ一つが支えています。
今日は、その素材の中でも味を構成する柱の一つでもある
「砂糖」についてご紹介していきたいと思います。

パンにおいて砂糖は、甘みを加えることで味のバランスをとることはもちろん、
ほかにも様々な役割を果たしてくれています。
パンが膨らむ際に酵母菌のエサとなり発酵を助け、
生地をふっくらさせたり、その保水性によって生地をしっとりと
維持してくれるのも砂糖の持つ力です。

またパンの美味しそうなキツネ色の焼き色も、
実は砂糖が一役買っています。
糖は小麦粉などのタンパク質と一緒に熱を加える事で、
美味しそうな焼き色に変わります(メイラード反応)。
なので砂糖が入らないパンは焼いても綺麗な焼き色がつかないのです。

ハローエレファンのパンに使われている砂糖は「粗製糖」といって、
精製された白砂糖とは違い、
さとうきびに含まれる各種ミネラルを残した黄金色の砂糖です。
糖蜜を含むので、優しい自然の甘みにコクと甘みが味わえるのが特徴です。

市販の砂糖の原料となるさとうきびの9割は外国産ですが、
この粗製糖は鹿児島県の種子島産100%のさとうきびを原料に作られています。
白砂糖のように甘味だけが主張することもなく、
また黒糖のような強いくせもなく、柔らかな優しい甘味とコクがあり、
パンの味わいに幅広い奥行きを与えてくれます。

粗製糖は普段のお料理にも砂糖の代わりにお使いいただけます。
さとうきびが光合成によって茎の中に作り出した自然の甘味と旨味、
豊富なミネラルを味わえる粗製糖。
煮物などに使っても照りが出て味に深みが生まれますし、
お料理の可能性を広げてくれます。
粗製糖をパックに詰めしたものを販売車にも積んでいますので、
ぜひお試しください。

今でこそどこでも簡単に手に入る砂糖ですが、
一昔前までは一部の特権階級しか楽しめない高級品でした。
広く庶民が口にできる様になったのが明治時代。
それまでは一般に流通することはなかったといいます。

砂糖が自由に手に入る様になり、
料理の幅やそれこそお菓子やスイーツなどの幅がグッと広がりました。
それこそ昔の人が現代にタイムスリップしたら、
身近に美味しいものがこんなに溢れていることにびっくりすることでしょう。

今を生きる私たちは知らず知らずのうちに、
江戸時代のお殿様よりも豪華で優雅な暮らしをしていると言えます。
とはいえ、砂糖の摂りすぎには要注意。
今の時代に感謝ですね。


〜ベンチタイム2023年2月号より〜