
日本にはその年初めてのものを初○○といって尊ぶ慣習があります。
初日の出に始まり、初夢、初水、初仕事・・・
色々な事が2022年初となる1月。
節目を大切にし、当たり前の日常の中に輝きを見出す
素晴らしい慣習だと思います。
よく考えると日の出なんて日常の景色の一つで、
特に珍しいものではないのですが、
「初日の出」となると俄然輝きが増してきますよね。
新しい気持ちで全ての初と向き合いながら、
今年をスタートしていきたいものです。
さて、一年の計は元旦にありという言葉がありますが、
新しく一年が始まるこのタイミングに何か一年の計を立てられましたか?
そんな元旦の心構えも、一週間も経てば薄らぎ始め、
一ヶ月立つ頃には忘れてしまいがちですが、
そんな私達を戒める「初心忘るべからず」という言葉があります。
この言葉、誰の言葉かご存知でしょうか?
これは元々、能という芸術の世界に生きた
世阿弥が残した言葉と言われています。
世阿弥は能楽に関する様々な書物を残していますが、
50歳半ばに芸の極意をまとめた「花鏡」という書物にこの言葉が記録されいます。
ただ「花鏡」の原文にはもっと深い味わいがあります。元々の言葉は以下の通り。
是非の初心忘るべからず。 時々の初心忘るべからず。 老後の初心忘るべからず。
「是非の初心」とは、成功と失敗を繰り返したまだ若い未熟な頃の初心、
「時々の初心」とは、歳と共にその時々に積み重ねていく初心、
「老後の初心」とは、老後の歳をとってからの初心。
初めの心構えを忘れないという事だけでなく、
未熟なときから、人生の節目節目、そして老後に至っても、
その人生のステージごとの初心があり、
奢らず、油断せず、常に謙虚な気持ちで道を選び進んでゆくことが大切だという意味です。
そう、自分の心構え次第で、初心は人生をかけて続いて行くのです。
確かに一年に一度の初日の出も、
それは1年というサイクルを基準に考えた「初」です。
そのサイクルを1ヶ月で考えれば、毎月初日の出を迎えますし、
1日で考えれば、毎日が初日の出になります。
つまり日の出を毎日繰り返す風景の一つとしてみるのか、
初日の出の輝きとして見るのか、それさえも自分の心持ち次第。
常に初心で生きるのは簡単ではありませんが、
毎日が初日の出、
それこそ世阿弥風の人生観なのかもしれません。
世阿弥は能の大成者。
それまで各地で催されていた猿楽や田楽を、能という芸術に昇華させました。
常に挑戦し続けた人生はきっと常に初心、
いや、毎瞬間が初心だったのかもしれません。
「初心忘るべからず」。なじみ深い言葉ですが、
持っている芸を人生をかけて研ぎ澄ませていった生き方から
生まれた言葉だと思って噛みしめるとまた感じ方が変わります。
2022年、明けましておめでとうございます。
今年もハローエレファン一同、常に初心を忘れずに、
お客様に笑顔と元気をお届けし続けられるよう取り組んでまいりますので、
温かいサポートをよろしくお願いいたします。
